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村上 洋
Advances in Protein Chemistry and Structural Biology, 93, p.183 - 211, 2013/10
被引用回数:9 パーセンタイル:19.34(Biochemistry & Molecular Biology)ナノメートルスケールの微小液滴を保持する逆ミセルは、水の構造・ダイナミクスに及ぼす空間拘束効果を調べるだけでなく、また、その微少液滴中に蛋白質などを可溶化することができるため、細胞類似環境下での生体高分子や水の状態を調べるために有用な系である。逆ミセル中の水や生体高分子を調べるために、以下3つの分光法を適用した。(1)近赤外分光では、逆ミセル中の水分子のOH伸縮振動スペクトルを指紋スペクトルとして用い、蛋白質分子を導入した逆ミセルの構造パラメータを決定するモデルを提案し、そのモデルから導出された逆ミセルサイズが、X線小角散乱などにより決定されたサイズと良い一致を示した。(2)逆ミセルの溶媒が無極性のために溶媒によるテラヘルツ波の吸収が格段に小さいことに着目し、逆ミセル中の蛋白質分子のテラヘルツ吸収スペクトルを導出することに成功した。(3)蛋白質分子導入逆ミセル内に色素プローブを導入し、フェムト秒時間分解蛍光分光を適用し、逆ミセル内のダイナミクスにフェムト秒からナノ秒に渡って時定数の異なる5成分の緩和過程が存在することを明らかにした。